熱海温泉の歴史

 熱海温泉は、西暦749年頃、箱根権現の万巻上人が、海中に湧く熱湯によって魚類が焼け死に、甚大な被害を被っていた漁民たちを助けようと志し、薬師如来に祈祷し、泉脈を海中から大湯間歇泉の地へ移したと伝承されています。

 熱海の発展に寄与した一人に徳川家康公が挙げられます。慶長9年3月、家康公は義直、頼宣の二人の子供を連れて、七日間熱海に逗留し、同年9月、京都で病気療養中の吉川広家の見舞いに熱海のお湯を運ばせました。この温泉を運ぶ便は、のちに御汲湯として歴代将軍に継承された。現在でも約90℃と高温の大湯ですが、江戸城に着く頃、湯樽の温泉はちょうどよい湯加減を保っていたそうです。記録では昼夜兼行で15時間かけて運んでいたと言われています。

 その後、湯樽は船で運ばれるようになり、8代将軍吉宗公の時が最も盛んで、享保11年から19年までの8年間で3640樽送ったと伝えられています。

 家康公が熱海を幕府の直轄領としたことで治安・風紀が守られ、明治以降も要人、軍人、文化人などが頻繁に熱海に訪れ、歴史的会談なども行われるようになったり、別荘を構えたりする人が多くなりました。

 昭和30年代頃になると新婚旅行のメッカとなり、高度成長期にはいると団体旅行を誘致するなど栄えていったが、東海道新幹線の開通、バブル崩壊などで客離れが始まる。現在は、温泉ブーム、交通の便の良さで、手頃な温泉地、リゾート地、別荘地として注目を集めています。

 熱海に別荘を構えたら、別荘を拠点として、日帰り温泉巡りという楽しみも趣味の一つに加わる事になるかもしれませんね。ゆったり、時間を忘れて体の疲れも取れて、至福の時間が味わえる事間違いないです。

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